七夕って、毎年なんとなく短冊を書いて終わる行事だと思っていた。
でも「ベガ(織姫星)」についてちゃんと調べてから、7月の夜空の見方が変わった。そして8月には、もっとシンプルに宇宙を体感できる夜がやってくる——ペルセウス座流星群だ。今年の夏は、この2つのタイミングで一度、空を見上げてみてほしい。
織姫星は、想像の10倍おかしい星だった
ベガは非常に高速で自転している星で、その遠心力で赤道部分が膨らみ、真球ではなく少しつぶれた楕円形になっている。しかも赤道付近は自転の速さのせいで温度が下がり、逆に極の方が明るく輝くという「重力暗化」という現象まで起きている。
地球からはベガの極に比較的近い方向を見ているため、明るい極側の影響を強く受けて見えている。もし赤道側に近い方向から見ていたら、今よりずっと地味な星に見えていたかもしれない。
ちなみに彦星(アルタイル)との実際の距離は約15光年。光の速さで15年かかる距離を、年に1度だけ会えることにした物語のスケール感を知ってから見上げると、いつもの夜空が少し違って見える。
8月、地球は彗星のかけらの中を通り抜ける
ペルセウス座流星群は、スウィフト・タットル彗星が軌道上に撒き散らしたチリの中を、地球が毎年8月に通り抜けることで起きる現象だ。街灯のない場所・快晴・月明かりが少ないといった好条件が揃ったピーク時には1時間に50〜100個ほど観測されることもあるとされ、三大流星群のひとつに数えられる。ただしこれは好条件下でのピーク時の目安であり、都市部や条件が揃わない夜に同じ数が見えるとは限らない。
望遠鏡も双眼鏡もいらない。街灯の少ない暗い場所を見つけて、特定の方向に絞らず空全体を広く見渡しながら、15〜20分ほど目を暗闇に慣らして待つだけでいい。流星は空のどこにでも現れるので、一点を凝視するより視界を広く保つほうが見つけやすい。スマホを触らずにじっと待つのが、地味だけど一番大事なコツ。
見終わったあと、たぶんこうなる
流星群を眺めていると、必ずと言っていいほど「あれ、今光ったの何座の方向だっけ」と気になる瞬間が来る。七夕の夜にベガを探そうとして、隣の明るい星と迷った経験がある人もいると思う。
星座早見盤・星座アプリ・星座の本、それぞれ何が違うのか、初心者が最初の1つを選ぶときにどう考えればいいかは、別のページで詳しくまとめている。今すぐ空を見て確かめたい人にも、じっくり物語や仕組みから知りたい人にも、それぞれ向いている道具が違う。