星は生まれたら、いつかは必ず終わる。ただ、その終わり方は星によってまったく違う。
穏やかに膨らんで静かに冷えていく星もあれば、一瞬で銀河全体より明るく輝いて爆発する星もある。中には、その爆発が宇宙で観測される中でも最大級のエネルギーを解き放つケースまである。
太陽・ベテルギウス・そしてガンマ線バーストという3つの事例で、恒星の最期をスケール順に見ていく。
太陽の最期は、膨らんで飲み込むこと
太陽は今、「主系列星」と呼ばれる安定期にいる。年齢はおよそ46億歳で、恒星としてはちょうど折り返し地点あたりとされる。
あと50億年ほどで中心部の水素が底をつくと、太陽は膨張を始めて「赤色巨星」に変化する。膨らむ倍率は諸説あるが、今の直径の100倍以上、大きい見積もりでは200倍以上とされ、いずれにせよ地球の公転軌道をまるごと飲み込むほどのサイズになる。
面白いのは、膨張しながら太陽自身がガスを放出して少しずつ質量を失っていくことだ。質量が減れば重力も弱まるため、地球の軌道がわずかに外側へずれる可能性も指摘されている。地球がこの“飲み込み”を逃れられるかどうかは、実はまだ決着のついていない議論だという。
その後、太陽は「白色矮星」と呼ばれる、地球ほどのサイズに凝縮された高密度の残骸になり、何十億年もかけてゆっくり冷えていく。爆発も衝撃もない、静かな最期だ。
もっと重い星は、爆発して終わる
太陽よりずっと重い星は、まったく違う終わり方をする。その代表例が、オリオン座の左肩に見える赤色超巨星、ベテルギウスだ。
ベテルギウスは太陽のおよそ700倍と見積もられる巨大な星で、既に寿命の終わりに近く、いつ「超新星爆発」を起こしてもおかしくない状態にあるとされる。地球からの距離は資料によって幅があり、およそ500〜700光年と見積もられている。
超新星爆発とは、重い星が一生の最後に起こす大規模な爆発のことだ。中心の核が自らの重力で一瞬にして崩壊し、その反動で外層を吹き飛ばす。このとき放出されるエネルギーは、太陽が一生かけて放出する総量を数桁以上も上回るとされ、一時的に銀河全体に匹敵する明るさで輝くこともある。
もしベテルギウスが実際に爆発すれば、地球からは満月に匹敵する明るさで数週間輝き、昼間でも見える可能性があるという。距離が離れているため地球への直接的な影響はないとされているが、その光景を一度は見てみたいと思わせる話ではある。
爆発のあとに残るのは、中性子星かブラックホールのどちらかだ。
さらに極端なケースが、ガンマ線バースト
超新星爆発よりもさらに桁違いのエネルギーを瞬間的に放出する現象として知られているのが、ガンマ線バーストだ。宇宙で観測される現象の中でも最大級の明るさを持つとされ、光速に極めて近い速度で噴き出すジェットが、何光年もの距離を貫いて突き進む。
これまでに観測されたガンマ線バーストの中には、観測史上でも屈指の明るさを記録した例があり、遠方銀河での爆発が地球の観測装置で捉えられたケースも報告されている(この点は公開情報によって記述に幅があるため、正確な観測年・等級はここでは断定しない)。
もし銀河系内でガンマ線バーストが発生し、そのジェットが地球の方向を向いていた場合、大気のオゾン層に深刻な影響を与え、生命に大きなダメージを及ぼす可能性があるという指摘もある。実際、過去の大量絶滅の一因としてガンマ線バーストを挙げる仮説も存在する(あくまで仮説の一つであり、確定した説ではない)。
そう考えると、今この瞬間もどこかの銀河で文明を脅かしかねない規模の爆発が起きているかもしれない一方で、地球はいつも通り静かに回っている、というのはなかなか不思議な話だ。
もっと知りたくなったら
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